最終更新日 2026年1月30日 by eliyeliy

「毎日ちゃんと歯磨きしてるのに、なぜか虫歯になっちゃう…」「甘いものも控えてるつもりなのに、なんで?」

そんなふうに悩んでいませんか?

こんにちは!予防歯科インストラクターの井上佳奈です。歯科衛生士として12年間、これまで延べ8,000名以上の方の歯磨き指導をしてきました。企業でセミナー講師をしたり、厚労省のモデル事業に参加したりと、たくさんの人のお口の健康をサポートしています。

私自身も昔、矯正治療で歯磨きがすごく大変だった経験があるから、皆さんの「ちゃんとケアしたいのに、うまくいかない…」っていう気持ち、よーく分かります!

実は、毎日歯磨きしていても虫歯になってしまうのには、ちゃんとした理由があるんです。そして、その原因は、毎日のちょっとした習慣に隠れていることが多いんですよ。

この記事では、歯科衛生士の視点から、「ちゃんと磨いてるのに虫歯になる」根本的な原因と、見落としがちなNG習慣を徹底解説します。この記事を読めば、あなたの歯磨き習慣のどこに問題があったのかが分かり、今日から実践できる具体的な解決策が手に入りますよ!

もう「なんで?」と悩むのはおしまい!私と一緒に、楽しく続けられる最強のオーラルケアを見つけて、歯医者さんに行く回数をぐーんと減らしちゃいましょう!

ちゃんと磨いてるのに…なぜ虫歯になるの?4つの大きな原因

「歯磨きさえちゃんとしていれば虫歯にならない」って思っていませんか?もちろん歯磨きは基本中の基本!でも、それだけじゃ防ぎきれないケースもたくさんあるんです。まずは、その大きな原因を4つ、一緒にチェックしていきましょう!

原因① 磨いてる「つもり」で終わってる?磨き残しが多い危険ゾーン

毎日シャカシャカ磨いていても、実は歯ブラシが届きにくい「危険ゾーン」には、汚れがたっぷり残っていることが多いんです。そこが虫歯のスタート地点になっちゃうんですよ。

特に磨き残しが多いのは、この5つの場所!

  1. 歯と歯の間:ここは歯ブラシの毛先が絶対に届かない場所。フロスや歯間ブラシを使わないと、汚れは100%残っちゃいます。
  2. 奥歯の噛み合わせの溝:奥歯の溝は複雑で、汚れがたまりやすいんです。特に一番奥の歯は、歯ブラシが届きにくくて要注意!
  3. 歯と歯茎の境目:歯周ポケットとも呼ばれるこの部分は、プラーク(歯垢)がたまりやすい代表的な場所です。
  4. 前歯の裏側:舌があるからか、意外と磨きにくいのが前歯の裏側。特に下の前歯の裏は、歯石がつきやすい場所としても知られています。
  5. 利き手側の奥歯:右利きの人は右側の歯、左利きの人は左側の歯が磨きにくい傾向があります。腕の角度的に、どうしても磨きにくくなっちゃうんですよね。

どうでしょう?「あ、そこあんまり意識してなかったかも…」なんて場所、ありませんでしたか?

原因② 食べてないようで食べてる?「ダラダラ食べ」が歯を溶かす

「甘いものはそんなに食べないんだけどな…」という人でも、要注意なのが「ダラダラ食べ」。アメを長時間なめたり、甘いジュースやコーヒーをデスクに置いてちびちび飲んだりしていませんか?

お口の中は、食事をすると酸性に傾いて、歯の表面のミネラルが溶け出します(これを脱灰と言います)。でも、唾液の力でだんだん中性に戻って、溶け出したミネラルが歯に戻っていくんです(こっちが再石灰化)。

この「脱灰」と「再石灰化」のバランスを表した「ステファンカーブ」という図があるのですが、これを見ると、食事後に口の中のpHが酸性に傾き、時間が経つと唾液の力で中性に戻っていく様子がよく分かります。

でも、ダラダラ食べを続けると、お口の中がずーっと酸性のまま!再石灰化する時間がなくなって、歯がどんどん溶けていってしまうんです。これが虫歯の正体なんですね。

原因③ お口、ポカンと開いてない?唾液のパワーが半減する「口呼吸」

最近、マスク生活も長引いて、無意識にお口がポカンと開いて「口呼吸」になっている人が増えています。実はこれも、虫歯の大きなリスク!

お口が乾燥すると、”天然の歯磨き粉”とも言える「唾液」のパワーが半減しちゃうんです。唾液には、こんなすごい力があるんですよ。

  • 洗い流す力(自浄作用):食べかすや細菌を洗い流してくれます。
  • 歯を修復する力(再石灰化作用):溶けかかった歯を元に戻してくれます。
  • 菌の活動を抑える力(抗菌作用):虫歯菌が増えるのを防いでくれます。

口呼吸で唾液が減ってしまうと、この3つの力が全部弱まって、虫歯菌がやりたい放題の環境になっちゃうんです。寝ている間に口が開いてしまう人も、同じようにリスクが高まりますよ。

原因④ 生まれつきの「歯の質」や「菌」も関係している

「え、虫歯って遺伝するの?」って思いますよね。厳密には虫歯そのものが遺伝するわけではありませんが、「虫歯になりやすい体質」は、確かにあるんです。

  • 歯の質:歯の表面のエナメル質が生まれつき弱い人や、歯の溝が深い人は、どうしても虫歯になりやすい傾向があります。
  • 唾液の量や質:唾液の量が少なかったり、酸性に傾いたお口の中を中性に戻す力(唾液緩衝能)が弱かったりする人も、虫歯リスクが高まります。
  • 虫歯菌の量:実は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません。多くの場合、生後1歳半から2歳半くらいの間に、おうちの人からスプーンの共有などを通して感染します。この時期に感染した菌の量が、その後の虫歯のなりやすさに影響すると言われています。

でも、「体質だから…」と諦める必要は全くありません!自分のリスクを知って、それに合わせたケアをすれば、虫歯はちゃんと予防できますからね。

あなたは大丈夫?歯科衛生士が教える、見落としがちなNG習慣チェックリスト

どうでしたか?自分にも当てはまる原因があったかもしれませんね。ここで、毎日の習慣に隠れた虫歯の落とし穴がないか、一緒にチェックしてみましょう!

チェック項目YESNO歯科衛生士のワンポイントアドバイス!
1. 食後すぐに歯を磨かないことが多い理想は「食べたら磨く」!難しくても、寝る前だけは絶対に磨きましょう。
2. アメやガム、ジュースをちびちび楽しむ癖があるダラダラ食べは虫歯の元凶!時間を決めて、メリハリをつけましょう。
3. 歯磨きは1〜2分で終わらせてしまう全ての歯を丁寧に磨くと、最低でも3分はかかります。時間を意識してみて!
4. 歯ブラシ以外のケア(フロスなど)はしていない歯ブラシだけでは汚れの6割しか落ちません!フロスは必須アイテムですよ。
5. 歯ブラシを交換するのは3ヶ月に1回くらいだ毛先が開いた歯ブラシでは汚れは落ちません。月に1回は交換するのが理想です。
6. 無意識に口が開いている(口呼吸)ことが多い鼻で呼吸する意識を!お口の乾燥は万病の元。ガムを噛むのも効果的です。
7. 歯医者さんには痛みが出ないと行かない痛くなってからでは手遅れかも!3ヶ月〜半年に1回は定期検診を受けましょう。

1つでも「YES」があった人は、それがあなたの虫歯リスクを高めている原因かもしれません。でも大丈夫!今日から変えていけば、お口の環境は必ず良くなりますからね。

今日からできる!虫歯リスクを激減させる「神オーラルケア」術

原因がわかったら、次はいよいよ実践編です!「続けられるケアこそ最強」がモットーの私が、誰でも簡単にできて効果は絶大なオーラルケア術を伝授します!

STEP1: 「磨き残しゼロ」を目指す!歯ブラシの正しい当て方

まずは基本の歯ブラシから。ポイントは「当て方」と「動かし方」です。

  1. 鉛筆持ちで優しく:歯ブラシはぎゅっと握らず、鉛筆のように軽く持ちます。ゴシゴシ力任せに磨くのは、歯や歯茎を傷つけるだけなのでNG!
  2. 歯と歯茎の境目に45度で当てる:歯ブラシの毛先を、歯と歯茎の境目に「斜め45度」で優しく当てます。ここが一番汚れがたまる場所!
  3. 5mm幅で小刻みにシャカシャカ:大きく動かすのではなく、5mmくらいの幅で小刻みに、優しく振動させるように磨きます。「シャカシャカシャカ…」と軽い音をさせるイメージです。
  4. 1本ずつ丁寧に:一気に磨こうとせず、1〜2本ずつ、順番に磨き進めていきましょう。磨く順番を決めておくと、磨き残しが防げますよ。

特に磨きにくい前歯の裏側は、歯ブラシを縦にして、かかとの部分を使って1本ずつ「クルクル」と円を描くように磨くと、きれいに汚れが落ちます。

STEP2: 歯ブラシだけじゃ不十分!「フロス」を制する者が虫歯を制す

声を大にして言いたいのが、「フロスなしに虫歯予防は語れない!」 ということ。歯と歯の間の汚れは、歯ブラシでは絶対に取れません。毎日フロスを使うだけで、虫歯のリスクはぐーんと下がります。

フロスには、指に巻きつけて使う「糸巻きタイプ」と、持ち手がついた「ホルダータイプ」があります。初心者の人は、ホルダータイプから始めると簡単ですよ。

フロスの使い方

  1. 歯と歯の間に、フロスをゆっくり「のこぎり」のように動かしながら入れます。
  2. 歯の側面に沿わせて、アルファベットの「C」の字を描くように、上下に数回動かして汚れを絡め取ります。
  3. 隣の歯の側面も同じように行います。

最初は血が出たり、難しく感じたりするかもしれませんが、2週間も続ければ必ず慣れます!毎日の歯磨きのついでに、ぜひ習慣にしてくださいね。

STEP3: 仕上げは「フッ素」で歯をコーティング!

歯磨きとフロスで汚れをきれいにしたら、最後の仕上げは「フッ素」で歯を強くしましょう!フッ素には、歯の再石灰化を助け、歯質を強化して酸に溶けにくい歯にしてくれる効果があります。

一番簡単なのは、フッ素配合の歯磨き粉を使うこと。今、市販されている歯磨き粉のほとんどにフッ素は入っていますが、濃度に注目してみてください。日本歯科医師会も推奨しているように、虫歯予防のためには、1,000ppm以上の濃度のものが効果的です。(6歳未満のお子さんは、年齢に合わせた濃度のものを選んであげてくださいね)

そして、歯磨き後のうがいは、少量の水で1回だけにするのがポイント!お口の中にフッ素を長くとどまらせることで、効果が最大限に発揮されますよ。

よくある質問 Q&A

皆さんからよくいただく質問にもお答えしますね!

Q1. 電動歯ブラシと手磨き、どっちがいいの?

A1. どちらでも、正しく磨けていればOKです!電動歯ブラシは、手を動かすのが苦手な人でも簡単にプラークを落とせるのがメリット。手磨きは、自分の歯並びに合わせて細かく調整できるのがいいところですね。大切なのは、自分に合った方法で、磨き残しをなくすことです。

Q2. 歯間ブラシとフロス、どう使い分けるの?

A2. 基本はフロスでOKです!歯と歯の間の隙間が狭い人はフロス、歯茎が下がってきて隙間が広くなってきた人や、ブリッジが入っている人は歯間ブラシも併用すると、より効果的です。迷ったら、まずはフロスから始めてみてください。

Q3. 虫歯になりにくいおやつってありますか?

A3. ありますよ!キシリトール100%のガムやタブレット、チーズ、ナッツ類などは、糖分が少なく、唾液も出やすくなるのでおすすめです。逆におせんべいやクッキーなど、歯にくっつきやすいものは要注意です。

まとめ

今回は、「ちゃんと磨いてるのに虫歯になる」原因と、その対策についてお話ししました。ポイントを振り返ってみましょう!

  • 虫歯の4大原因は「磨き残し」「ダラダラ食べ」「口呼吸」「歯の質や菌」
  • 歯ブラシだけでは汚れの6割しか落ちない!フロスは必須アイテム
  • 歯磨きは「鉛筆持ち」「斜め45度」に当て、「小刻み」に動かすのが基本
  • 仕上げのフッ素で歯を強く!うがいは少量の水で1回だけ

毎日の歯磨きも、ただの作業だと思うとつまらないけど、「自分の歯を一生守るための大切な習慣」と考えると、少し楽しくなりませんか?

今回ご紹介したケアは、どれも今日から始められる簡単なものばかりです。まずは1つでもいいので、毎日の習慣に取り入れてみてください。その小さな一歩が、10年後、20年後のあなたのお口の健康を大きく左右します。

この記事が、皆さんの「楽しいセルフケア習慣」のきっかけになったら、歯科衛生士としてこれ以上嬉しいことはありません。一緒に頑張りましょうね!