最終更新日 2024年5月29日 by eliyeliy

歯は、私たちの健康と深く関わっています。食べる、話す、笑うなど、日常生活のあらゆる場面で歯は重要な役割を果たしているのです。しかし、意外と歯の基本的な知識について知らない人が多いのも事実。歯の数や名前、生え変わりの時期など、歯に関する基礎知識を知ることは、自分の口の中を理解し、適切なケアを行うために欠かせません。

私自身、歯科衛生士として長年働く中で、患者さんから「歯の数って何本あるの?」「親知らずってどの歯のこと?」といった質問をよく受けてきました。そのたびに、歯の基礎知識を丁寧に説明することの大切さを実感しています。

そこで今回は、歯の数や名前、生え変わりの過程など、知っておきたい歯の基礎知識についてお伝えします。この記事を読むことで、自分の口の中への理解が深まり、歯の健康管理に役立てていただけるはずです。さあ、一緒に歯の世界を探検してみましょう!

永久歯の基本情報

永久歯の本数と種類

大人の口の中には、基本的に上下の歯列に左右対称に歯が並んでいます。この永久歯の総数は、親知らずを含めると32本。親知らずを除くと28本になります。永久歯は、前から順に以下の4種類に分類されます。

  1. 切歯(前歯):8本
  2. 犬歯(キバ):4本
  3. 小臼歯(前臼歯):8本
  4. 大臼歯(奥歯):8本(親知らずを除く)

歯の種類によって形や大きさ、役割が異なっているのが特徴です。

上顎と下顎の歯の配置

永久歯は、上顎(上あご)と下顎(下あご)に16本ずつ、左右対称に配置されています。上顎と下顎では、歯の形や大きさに多少の違いがあります。例えば、上顎の前歯は下顎の前歯よりも少し大きめで、歯の並びもわずかに異なります。

歯科医院では、歯の位置を特定するために歯式(デンタルチャート)を使用します。歯式では、歯を四つの象限に分け、それぞれの歯に番号を割り当てています。野田阪神歯科クリニックでも、この歯式を用いて患者さんとのコミュニケーションを図っているそうです。

乳歯から永久歯への移行

乳歯の特徴と本数

乳歯は、子どもの歯のことを指します。生後6ヶ月頃から生え始め、2歳半から3歳頃までにはすべての乳歯が生えそろいます。乳歯の総数は20本で、永久歯と比べると本数が少ないのが特徴です。

乳歯は、永久歯の基礎となる大切な歯。虫歯になりやすく、歯質も永久歯よりも弱いため、注意深いケアが必要です。

乳歯から永久歯への生え変わりの過程

乳歯から永久歯への生え変わりは、下の中切歯から始まり、およそ6歳から12歳頃にかけて徐々に進んでいきます。この時期を混合歯列期と呼び、乳歯と永久歯が混在する状態になります。

生え変わりの順序は、おおむね以下の通りです。

  1. 下の中切歯(6歳頃)
  2. 上の中切歯(7歳頃)
  3. 上下の側切歯(8歳頃)
  4. 上下の第一大臼歯(6歳頃)
  5. 上下の犬歯(9-10歳頃)
  6. 上下の第一小臼歯、第二小臼歯(10-12歳頃)
  7. 上下の第二大臼歯(11-13歳頃)

親知らずは、16歳以降に生えることが多いとされています。

混合歯列期は、虫歯のリスクが高まる時期でもあります。野田阪神歯科クリニックでは、子どもの歯の健康管理に力を入れており、定期的な検診やブラッシング指導を行っているそうです。

歯の名前と役割

前歯の名前と機能

前歯は、切歯と犬歯を指します。切歯は上下4本ずつ、犬歯は上下2本ずつあります。

  • 中切歯:前歯の中央に位置する2本の歯。食べ物を切る役割を担う。
  • 側切歯:中切歯の隣にある2本の歯。食べ物を切る、裂く役割を担う。
  • 犬歯:側切歯の隣にある1本の歯。とがった形状が特徴。食べ物を裂く、挟む役割を担う。

前歯は、食べ物を口に入れる最初の歯であり、発音や審美性にも大きく関わっています。

奥歯の名前と機能

奥歯は、小臼歯と大臼歯を指します。小臼歯は上下4本ずつ、大臼歯は親知らずを含めると上下6本ずつあります。

  • 小臼歯(第一小臼歯、第二小臼歯):犬歯の奥にある2本の歯。咀嚼の初期段階を担う。
  • 大臼歯(第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯):小臼歯の奥にある3本の歯。第三大臼歯は親知らず。食べ物を細かく砕き、咀嚼を完了させる役割を担う。

奥歯は、咀嚼の中心的な役割を果たしています。大きな咬合面積を持ち、食べ物を効率よく砕くことができるのです。

歯の表記方法

歯式の読み方

歯科医院で使われる歯式は、次のように表記されます。

  • 上顎右側:1から8
  • 上顎左側:9から16
  • 下顎左側:17から24
  • 下顎右側:25から32

例えば、「上顎右側の第一大臼歯」は、歯式では「6番」と表記します。

ユニバーサルナンバリングシステム

ユニバーサルナンバリングシステムは、国際的に広く使用されている歯の表記方法です。このシステムでは、上顎右側から反時計回りに1から16、下顎左側から時計回りに17から32と番号を振ります。

右側 左側
上顎 1 2 3 14 15 16
下顎 32 31 30 19 18 17

ユニバーサルナンバリングシステムを使用することで、世界中の歯科医師とスムーズなコミュニケーションが可能になります。

まとめ

歯の基礎知識について、以下のポイントが理解できたのではないでしょうか。

確認
  • 永久歯は上下の歯列に左右対称に並び、総数は32本(親知らずを含む)。
  • 乳歯は20本で、永久歯の基礎となる大切な歯。
  • 乳歯から永久歯への生え変わりは、混合歯列期と呼ばれる時期に徐々に進む。
  • 前歯は切る、裂く役割を担い、奥歯は咀嚼を担当する。
  • 歯式やユニバーサルナンバリングシステムを使って、歯の位置を特定できる。

歯の健康を維持するためには、正しい知識を持ち、適切な歯磨きやデンタルチェックを行うことが大切です。野田阪神歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合わせたアドバイスを提供し、生涯にわたる歯の健康をサポートしているそうです。

自分の歯に興味を持ち、大切に扱うことが、美しい笑顔と健康な生活につながります。今日からあなたも、歯の基礎知識を活かして、自分の口の中と向き合ってみませんか?